Fukushima

東日本大震災にて福島原発が爆発した。

地震が起こっても原発だけは大丈夫だと言われていたが、原発安全神話が吹っ飛んだ。原発はまさに自爆装置となった。狭い地震大国日本に17カ所55基もの原発がある。その日、当然日本の原発は全て廃止することになると思った。

しかし、原発擁護派の力は強く、地震後に必要のない計画停電をすることで、原発がないと電力不足で困ることになると思わさせられた。実際は火力発電は50%、水力発電は20%の設備利用率で余力があり、火力・水力の稼働率を上げれば原発がなくても電力は間に合うはずである。原発には問題点が多い。原発は二酸化炭素排出が少ないと言っても、発電するときだけのことであり、核燃料を作るときに多量の電力を必要とし、全体的には二酸化炭素を排出量も多くなる。また、原発では発生した熱の30%しか電力に変換することができない。大半の熱は海に捨てて海水の温度を上げている。火力発電は40~50%、水力発電は80~90%の発電効率で原発は非効率的である。また、核燃料を燃やした後の放射性廃棄物は数万年にわたり放射能をもつため”負の遺産”となってしまう。そして人災や天災で原発事故を起こすと国土が汚染され、数十年間住めなくなってしまう。

原発は”悪魔の火”であり、虜になった人の心を目覚めさせることは難しいかもしれないが、未来の子孫のため、安全な国土を確保するために廃止することが望ましい。避難所の人々の生活を思えば、生活レベルが低下しても痛み分けになるのではないかと思う。