ワクチン接種は綱渡り

2回目の緊急事態宣言の後、新型コロナの患者数が減ってきています。東京都の新型コロナ抗体保有率が0.91%と低くまだ感染が蔓延していない状況であり、いかに多数に早く安全にワクチン接種するかが喫緊の課題です。厚労省は診療所でワクチン接種を行う「練馬区モデル」を全国に進めようと考えているようですが、インフルエンザ予防接種のようにスムーズにいくでしょうか?

  1. ワクチン管理:主に使用するファイザー社のワクチンは-75℃で保管、解凍後は5日以内に使用、1バイアルは6回分で希釈後6時間以内に使用する必要があります。貴重なワクチンをどう無駄なく接種するのか現場に求められます。
  2. V-SYS(ワクチン接種円滑化システム):医療機関では、ワクチン接種数や、ワクチン残数などを入力することになります。HER-SYS(新型コロナ情報システム)、COCOA (濃厚接触者検知アプリ)の惨状から見て、厚労省のシステムが充分に機能することは期待しがたく、ワクチンの予約管理に混乱をもたらすのではないか危惧されます。
  3. アナフィラキシーショック:インフルエンザワクチンでは100万分の1程度ですが、新型コロナワクチンでは10万分の1と報告され10倍の頻度です。ワクチン接種する医療機関では急変に的確に対応することが求められます。

ワクチン後進国、IT後進国、低レベル政治の三拍子が揃ったわが国ではコロナ対策は後手後手となっています。国はワクチンを確保、厚労省はワクチン接種を市町村に丸投げ、いつものように現場の使命感に頼る構図になると思われます。新型コロナ診療とワクチン接種が重なり医療現場に一層負担がかかります。